博物館

2017年10月13日 (金)

帯広百年記念館での博物館講座のお知らせ

明日14日(土)に帯広百年記念館において「とてっぽ通の機関車と客車の系譜」と題して博物館講座を開催します。4号機関車とコハ23号の解説、鉄道資料保存の課題などについてお話します。

また、翌日15日(日)には、年に1度の車内公開日です。日頃、施錠しているコハ23号客車の中へ入れます。今年は記念の硬券乗車券を用意。ダッチングマシーンで日付も入れられます。

併せてお立ち寄り下さい。

1.博物館講座「とてっぽ通の機関車と客車の系譜」 

10月14日(土)14:00~16:00
帯広百年記念館2号室。入場無料。

帯広百年記念館は、帯広駅北口2番バスのりばから拓殖バス南商業高校行きに乗車
「緑ヶ丘6丁目美術館前」下車(帯広駅から200円)

 
2.十勝鉄道保存車輛特別公開(近代化遺産全国一斉公開2017)

10月15日(土)10:00~15:00
帯広市西7条南20丁目。とてっぽ通り。イオン帯広店横

 


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2017年9月14日 (木)

博物館サイト調査

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今年の「博物館情報・メディア論」では、講義中、パソコン室で学生各自に1人5館程度自由に全国の博物館サイトを検索してもらい、あらかじめ私が設定した「博物館情報」がホームページに掲載されているかどうかと、それらの情報の探し易さなどについて自分なりに評価をしてもらった。
 
博物館情報は「インフォメーション(開館時間など一般的な必要情報)」と「メッセージ(館の特徴や展示内容の解説、企画展の売り文句など)」に大別される。そのうち、最低限サイトに必要な博物館のインフォメーションとは何か?、実際それがどのくらいわかりやすく表示されているか?を考え、実態を調べてみようというものである。写真はその調査票。
 
 
自由に学生にサイト検索と調査票に基づいた評価をしてもらった後、各学生に「最も良いサイトを持つ博物館」と「最も良くなかったサイトを持つ博物館」を挙げてもらい、それぞれの理由について発表してもらった。
 
 
良いとされたサイトは学生間で共通し、道内では北海道博物館三笠市立博物館だった。
 
一方、良くなかったとされた館はいろいろだったが、当然ながら役場のサイトにただ博物館の開館時間だけが書かれているようなサイトは評判が悪い。最近、独自ブログを閉鎖した当館もそのひとつ。最悪の状態である。
 
 
あと、住所は書かれているが郵便番号が書かれていない館、都道府県名が無くていきなり市から始まる館などもあった。
 
 
学芸員の専門分野については、そもそも学芸員が配置されているのかどうかがサイトを見てもわからない博物館が少なくない。
 
 
また、コロコロと入れ替わることの多い館長の名前というのも依頼状などを作る際に必要な情報で、これもサイトに掲げておくべき情報と考えて調査票に入れたが、表示の無い館が少なくなかった。
 
実は一般利用者にとって、休館日がいつかというのが文章だけではわかりづらい場合がある。月曜日休館は良いとして、問題は「祝日の翌日」という表現や年末年始。
「土曜日が祝日だったら?」
「年末年始というのは、いつからいつまで?」
という話になるんで、開館(休館)日カレンダーがあるかどうかもポイントとなった。
 
 
デザイン性が高く一見良さそうに見えるが、実は必要な情報がどこにあるのか探し出せないという館も。サイトマップはあるが、サイトマップ自体が内容をうまく表しておらず迷うというサイトも存在した。
あらかじめ探す情報を指定して検索させると、学生も具体的にサイトを評価してくれる。来年も調査を実施したいと考えている。
 
また、講義終了後にツイッターに同じ内容を掲出したのちに、内容について広く意見を募っている。いまもまだ議論が継続中で、折を見て頂いた御意見なども紹介したい。
 
 

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2017年9月12日 (火)

博物館情報・メディア論について

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 北海道教育大学旭川校での「博物館情報・メディア論」担当も5年を経過し、当初は手探りだった講義内容についても徐々に安定してきた。同時に、このあたりで講義内容の適切さを検証する必要があるだろうと感じている。

そこで、講義終了後、私が講義で題材としているテーマや試験問題についてSNS上で公開し、さまざまな方から意見をうかがった。頂いた意見や議論をもとに講義内容を再検討し、来年度の集中講義に活かしていきたい。

1.主要なテーマ(受講生に知っておいて欲しいこと)

  • 博物館が発信すべき情報の種類と内容
  • デジタルのメリットとデメリット
  • 学芸員とインターネット
  • アクセス権の保障
  • 知的財産権(著作権)」

2.教科書として西岡貞一・篠田謙一『博物館情報・メディア論』(放送大学教育振興会,  2013)を使用。試験は教科書から出題。

3.講義、パソコン室でのサイト見学や調査、博物館見学の3つを柱に4日間の集中講義で実施。

4.今年の試験問題は以下のとおりである。

 

<2017年度博物館情報・メディア論試験問題>

【問題】デジタル・メディアの5つの特性について説明せよ。

  →(解答)複製性、マルチメディア性、伝送性、低価格性、対話性。

 

【問題2】メタデータとドキュメンテーションについて説明せよ。

  →(解答)メタデータ:記述するためのデータで製作年、サイズ、素材などの資料情報。ドキュメンテーション:資料に関する情報を組織的に記録文書に残すこと。またはその文書。

 

【問題3】インタラクティブ・メディアとはどのようなものか?事例を挙げて説明せよ。

  →(解答)利用者の働きかけに応じて、映像や動作を変化させる機能を持つ、双方向性のあるメディア。シミュレータなど。

 

【問題4】博物館における「メディア」と「コンテンツ」の事例を3つ挙げよ。

→ (解答事例。:の左がメディアで右が対応するコンテンツ)パネル:解説文、ポスター:案内・告知メッセージ、Web:館の基本情報・告知、音声ガイド:解説ナレーション、大型ディスプレイ:解説映像、などなど。

 

【問題5】統合データベースのメリットとデメリットについて説明せよ。

→(解答)メリット:館の資料を種別に関わらず全て検索できるので便利。デメリット:元来、部門ごとに必要な登録内容が異なるため、網羅的に登録することにより空白の項目を多数含み容量に無駄が多くなってしまう。

 

【問題6】グローバルデータベースのうち、GBIFについて説明せよ。

→(解答)地球規模生物多様性情報機構が構築する、世界中の博物館標本などの生物情報を横断的に検索できるデータベース。世界中の誰もが生物多様性情報を自由に利用できるようなデータベースの構築が目指されている。

 

【問題7】文化財のデジタル化の過程について説明せよ。

→(解答)手順1)撮影・計測、手順2)A/D変換(アナログデータからデジタルデータへ)、手順3)記録・保存、手順4)調査・研究、手順5)修復・復元、手順6)D/A変換(デジタルデータからアナログデータへ)、手順7)表示・整形

 

【問題8】デジタル・アーカイヴとは何か?解説せよ。

→(解答)博物館資料や文化財をデジタルデータの形で記録・保存し、これをデータベース化することにより検索性を付与し、調査・研究や二次利用を可能にするための文化の保存・公開の手段。

 

【問題9】デジタル・アーカイヴを構築する意義を3点延べよ。

→(解答)1.資料の継続的保存・管理が容易になる。2.資料の検索性が向上する。3.博物館・美術館の活動成果の普及・公開が可能になる。

 ※ちなみに私が取り組む紀要の問題は2と3に関わってくるもので、講義中にも事例として紹介した。

 

【問題10】著作権はなぜ保護されなければならないのか?説明せよ。

→(解答)創作物の無断使用が横行すると、作者の創作意欲が著しく減退し、新たな創作物がつくられなくなる恐れがあり、それは将来に渡っての文化の発展・振興を著しく阻害することになるから。

 

【問題11】著作権法の定める「著作物」とは何か?法的にどのようなものと解釈され、具体的にはどのようなものが含まれるか?

→(解答)思想または感情の創作的な表現であって、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの。具体的には小説、絵画、彫刻、演劇、映画などなど。

 

【問題12】博物館が所蔵作品を展示やポスターなどに利用する際に、著作権の権利処理の観点からチェックすべき項目が4点ある。その4項目について解説せよ。

→(解答)1.その資料は著作権法上の著作物に該当するか? 該当する → 2.利用行為が著作権、著作者人格権等に抵触する行為か? 抵触する→ 3.著作権法の「権利制限規定」に該当するか? 該当しない →4.著作権保護期間に含まれるか?含まれる → 資料の「著作権者」が誰かを確認し、その人(法人)を探し出して、許諾手続きをとりましょう。

 

【問題13】次の著作権・著作者人格権について説明しなさい。1.口述権、2.公衆送信権、3.氏名表示権

→(回答)1:著作物を朗読その他の方法により口頭で公に伝達する行為。2.著作物を公衆送信する権利。また公衆送信される著作物について受信装置を用いて公に伝達する権利。3.著作物を公衆に提供または提示する際に、実名または変名を著作者名として表示する権利、または著作者名を表示しない権利(すなわちどの名前を使うか?またはそのそも名前を表示するかどうか?を選ぶ権利)。

 

以上、博物館情報・メディア論の試験問題13問でした。この内容に的を絞り、4日間で博物館見学や意見交換なども含めて駆け足でやっている。ただ、正直言って面白くない内容も含まれる。細かい文言よりも、考え方とか仕組みとか、あるいは現状と問題点について考える場にして欲しいと思っているが…。きちんと伝わっているかどうか。また、博物館学的にこの内容が適当かどうかについては、議論の余地がある。

 

実際、SNS上ではさまざまな意見をいただき、議論はいまも継続中である。のちに、頂いた意見などを紹介したい。

 

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2017年8月23日 (水)

北海道博物館特別展「プレイボール!北海道と野球をめぐる物語」

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昨日、北海道博物館第3回特別展「プレイボール!:北海道と野球をめぐる物語」を観覧してきた。当館からも写真を含む5点の資料を展示してもらっており、出張中の資料の活躍ぶりを見に行った。

野球という視点から北海道史をたどる試みで、とても面白く、中身の濃い特別展。札幌農学校に始まり、戦争があり、少年野球があり、プロ野球がありと、近代の日本人は生活のそこかしこに野球が入り込んでいるのがわかる。

 

資料の数と種類がとにかく多い。学校をはじめ、さまざまな機関・組織・個人から、実に多様な資料が集められ、所狭しと展示されている(だから展示什器もフル動員されていて面白い。いつもはアイヌのアットゥシなどがかけられているケースに、野球のユニフォームが下げられているのを目にした時は笑ってしまった)。

野球で活躍した後に学徒出陣で特攻隊へ入る事になった方が恩師に出した手紙や、野球観戦が大好きで辛口の批評を書き残している少年の日記などは、よく見つけてきたなあと思った。また、小樽の稲垣日誌が大活躍しており、あらためてその存在価値の大きさを実感した。

当館がまさにそうなのだが、博物館で生活史資料として収蔵庫に入ったまま、なかなか展示の機会の無かった資料に、思いがけず活躍の舞台を提供してもらえたという側面もあるのではないかと思う。
 
野球をするのが好きな人、観るのが好きな人、家族が野球に熱中していた人など、さまざまな人が楽しめる展示である。

それにしても図録がこれで500円というのは安い!安すぎると思う。せっかくなのだから、もう少し適正な価格で利ざやを出して、その分でいろいろと充実してはどうかと思うが、何かと難しいらしい。

惜しいのは、今年は北海道日ハムが振るわず、夏の高校野球も北海道勢が早々と揃って敗退してしまったため、野球が最も盛り上がる期間に乗り切れなかったところか。

 

 

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2017年5月 3日 (水)

日本国憲法施行施行70年

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祝、日本国憲法施行70年。
 
この記念すべき憲法記念日に、どこの集会にもデモにも学習会にも参加できないのが残念(祝日土日は連勤)。都合で今年はメーデーにも出ておらず、誠に情けない限りである。
 
「博物館と憲法」、実はかなり重要なテーマだと思う。戦前、帝国のプロパガンダの片棒を担ぎ、植民地支配先から略奪してきたモノをせっせと収集・展示してきた歴史が博物館にはある。
 
現行憲法の下での博物館の役割は、大学レベルとは言わないまでも、せめて学校レベルの自治が認められるべきだと個人的には考えているが、公立博物館はいまだ設置者の自治体や、さらには国の意向にまで左右されがちな現状にある。
 
全て公務員は憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。私達は常に憲法を意識の片隅に置きながら学芸活動を進めるべきだなあと、あらためて意識する日が今日なんだなあと、気持ちを引き締めたい。

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2017年3月 9日 (木)

上厚内駅の廃止と資料保存

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3月3日で廃止された上厚内駅。
 
廃止前後の流れなどはこちらに書き留めた。
 
 
博物館としては、廃止された駅の資料を保存したり、駅史をまとめたりという作業に入っている。文書を交わして寄贈を受けるための手続きが思いのほか難航したが、とりあえずはなんとかなりそうだ。資料の受け入れはまだ先になる。
 
それにしても、今回は全道で10駅が廃止となっている。
上厚内駅は浦幌町立博物館、五十石駅は標茶町郷土館、島ノ下駅は富良野市博物館が、それぞれ資料保存に努めている。それ以外の駅はどうなったのか?実はまだ情報を集め切れていない。自分のところの対応に精一杯で余裕が無かったためだが、非常に気になっているところである。
 
恐らく今後も続くであろう、JR北海道の駅廃止(もしくは路線そのものの廃止)に、きちんと地元の博物館が追いついていけるかどうか。鉄道資料の収集にあたって、資料の選別や手続きなど、基本的なところをマニュアル化し、情報を共有した方が良いかも知れない。
 
このペースだと、地元に博物館が無い町も当然ながら廃止対象となっていくので、広域的な資料収集が必要になる場合もあり、あらかじめ北海道博物館協会のブロック別に対象館を割り振って意識を共有しておくなども必要ではないだろうか?
 
さしあたり、一段落したら、道南などの駅資料の収集状況について確認しなくてはなあと考えている。
 
 

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2017年2月 6日 (月)

サイエンスコミュニケーションの課題

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 東京大学出版会の書評誌『UP』の新刊が届いた。さっそく中を開くと、東京大学大学院理学系研究科の塚谷裕一教授が「キュレーションプラットフォーム事業の閉鎖問題から見たサイエンスコミュニケーション」と題した小考を寄せられている。塚谷先生は植物学が専門で、著書の『スキマの植物図鑑』(中公新書)は私も愛読している。
 
 一読して、以前から漠然と抱いていた「サイエンスコミュニケーション」およびそれを推進する「サイエンスコミュニケーター」の養成課程への疑問はこれか、と実感した。
 
 先生も書かれているが、私も植物や鉄道に関する報道機関などからの問い合わせをよく受ける。博物館なので、業務時間中にそれを受けるのは当然の務めなのだが、仕事が終わったあとも休日も、携帯電話や電子メールに「今日の夕方までに回答をお願いします」という依頼が入ってくる事がよくある。
 自分の仕事(博物館の事業)に関することならばまだしも、そうでない事柄についても直近の締め切りを指定されて、文献を調べて回答しなければならない義務はあるだろうか?
 
 ただ、それでも、準職員とは言え、とりあえず「科学」の現場に労働者として身を置いている立場であればまだ良いと思う。問題は、これも塚谷先生が論考で指摘されているが、大量に養成されている「サイエンスコミュニケーター」なる者が、社会できちんとした対価を得られておらず、科学に対する専門知識を無償に近い形で社会へ提供し続け、社会もそれを当然と受け止めている昨今の風潮にある。
 
 北海道大学なども、サイエンスコミュニケーターやミュージアムマイスターといった、従来は聞かなかった「資格」なのか「肩書き」を学生に与える課程を設置し、向学心溢れる若者たちが門を叩いている。しかし、大学はそれらの「資格」を得た学生が、その「資格」を職業として(それをきちんと収入源として自立していける職業人・労働者として)社会へ送り出せる環境を整える努力をしているだろうか?私が見たところ、そのような様子は皆目みられない。
 
 きちんと職を得ている方には申し訳ないのだが、私が見ている限り、すなわち、社会に職業として成立していない「資格」を看板に、ただ学生を集める「広告」として「サイエンス」だの「ミュージアム」だのの文言を利用しているだけに見えるのである。
 
 同じ事は博物館の現場でも言える。いま私はだいぶ異なる環境になったが、いまでも多くの博物館で非正規雇用の学芸員を続ける仲間達がいる。博物館の専門職は「非正規雇用」で構わないという風潮が蔓延している。図書館はもっとひどい。
 
 いまの日本は、医療以外の専門知識に対価を払わない。それを当たり前の社会にしてきている気がする。その歪みの表れが、昨今のサイエンスコミュニケーションの劣化に結びついてきているのではないか?塚谷先生の論考もそのような意味で書かれているように思う。
 
 私たちは現場の人間として、いまどのような声を挙げ、行動をとるべきなのか?きちんと考えなくてはならない時期にあると言える。
 
 
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 出張に出ていたので、久しぶりの「今夜の尺別駅」。
 
 

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2016年9月 8日 (木)

集中講義にて

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 少し前の事になるが、8月29日から9月1日までの4日間、毎年恒例の北海道教育大学旭川校における「博物館情報・メディア論」の集中講義を担当した。この講義では、博物館現場でのメディアの活用の仕方を学ぶ、という目的で、三浦綾子記念文学館の見学に行く事を恒例としている。今年も8月31日に、文学館の見学を行った。
 
 
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 三浦綾子の文学作品が、展示ケースにズラリと並ぶ。それらを前に、文学館や展示の解説を受ける。
 
 もともと、受講生の中における三浦文学の読者はあまり多くなかったが、今年はついに1人だけとなった。「名前も知らない」という学生がいた事には少し驚いた。
 もちろん、ズラリと並ぶ作品を前にすると、私も読んだ事の無い作品がまだまだ多い。読まなければならないものは多いが、なかなか読めていない自分が情けない。
 
 
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 文学館の2階で、小泉学芸員から、館の運営や学芸員の仕事などについて説明を受ける。学生からも質問がいくつか出されていた。人数的にはちょうど良いかもしれない。
 4年生の多くは、博物館以外に就職が決まりつつあったり、教員などの試験を受ける事になっている人ばかり。もっとも、学芸員は学部4年生でスンナリ就職できるほど甘くは無い。講義のなかでも、採用試験の実情や現実的にどのような道筋で目指していくべきかなどの話をするが、やはり根本的に覚悟が必要な事を理解してもらえればと思う。
 もっとも、最終日、学生の1人が「実は美術館の学芸員になりたかったが、現実的に厳しいと聞いて今は別の進路を考えている」と話してくれた。私もそれで良いと思う。だが、もし本気で目指すのならば、他の仕事につきつつも研究を続け、コツコツと実績を積み上げ、いつか機会を得てチャレンジして欲しい。
 唯一の1年生はプラネタリウム志望であった。既に地元に懇意にしている館もあるらしいから、つながりを大切にしながら一生懸命勉強・研究を続け、ぜひ目標を達成して欲しいと思う。
 
 

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2016年8月12日 (金)

灯火採集

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 昨日8月11日山の日は、午前中は浦幌神社見学、午後は神社巡り2で上浦幌地区を巡検。
 
 午後の巡検から戻ってきた頃、北海道博物館の昆虫担当学芸員の堀さんから、「大津まで来ているので今晩海岸で灯火採集しないか?」との連絡が入る。願ってもない機会なので、喜んで参加させてもらう。
 
 本当は十勝川河口部の干潟が良かったようなのだが、うまい干潟が無く、浦幌十勝川河口の十勝太へ。十勝太側干潟の対岸河口部でセッティングをした。
 
 
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 18時40分頃の日没から、まずコガネムシがいろいろ集まりだした。ほとんどヒメコガネ、ドウガネブイブイ、スジコガネ、ツヤコガネ、サクラコガネなど。無数のコガネムシが飛び交う。
 
 
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 19時45分頃から、ガの姿が含まれるようになる。ヨシカレハ、アマヒトリ、クルマスズメなど。
 
 
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 アマヒトリ。アマは亜麻なのだという事を知り、なぜか感銘を受ける。
 
 19時50分頃、トビケラが飛来するようになる。だが、飛来する昆虫相はその後も変わらず、期待された海浜性昆虫は採集できなかった。堀さんによると、今年は昆虫の種類がとても少なく、特にガが少ないそうだ。初夏の低温や日照不足が効いているのだろう。
 
 20時30分頃に終了。種類はあまり多くなかったが、いろいろとお話も聞けたし、とても良い時間を過ごす事ができた。良い機会をありがとうございました。
 
 

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2016年8月10日 (水)

帯広百年記念館で「昭和のくらし・しごと展」

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 帯広百年記念館で、企画展「昭和のくらし・しごと展」が始まった。
膨大な生活・産業資料の中から、いくつかのテーマを設定して、展示が組まれている。写真は「昭和40年ころの夏のくらし」。隣には昭和50年ころのくらしも組まれており、家電製品などの製造年代などを細かく調べて、6畳間が再現されている。
 
 
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 本展には、浦幌町立博物館と根室市歴史と自然の資料館からも資料が出品されている。浦幌からは「掛け時計」と「郵便ポスト」が出ている。掛け時計は吉野小学校の新校舎落成祝いに地元の方が寄贈したもの。かつて時計は高級品で、こうした祝いの際の品物として、署名入りで献呈される事がよくあった。
 本展では、こうして贈られたさまざまな時計が展示してある。浦幌からの時計は写真の左端。
 このほか、会場入口にはアンケートの回収箱として丸型の郵便ポスト(郵便差出箱1号丸型」が置かれている。厚内郵便局で永年用いていたものである。
 
 帯広百年記念館の「昭和のくらし・しごと展」は、9月25日(日)まで開催。9月3日(土)からは、北海道博物館の池田学芸員を招いた博物館講座も開催される。詳しくは帯広百年記念館サイト。http://www.octv.ne.jp/~hyakunen/oshirase2.html#00-tenji
 
 
 

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