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2014年8月19日 (火)

帯広の森の「ミヤコザサ」

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 帯広の森は今年ササの開花が著しい。ふだんは滅多にササの採集や同定をしないのだが、今年はせっかくなのでと、いくつか標本を採集し、検討してみている。
 
 その結果、帯広の森で「ミヤコザサ」と呼ばれているものは、いまのところ私が確認している限りでは全て「センダイザサ(=オオクマザサ)」である。一部、クマイザサか?と一瞬疑うものもあったが、採集して検討してみるとこれもセンダイザサであった。どれも葉鞘や稈に微細な毛があり、若いうちは肩毛があるので区別する事ができる。
 
 と言っても、センダイザサもミヤコザサの仲間ではある。ササは分類がきわめて難しく、未だに混乱しているものが多い。そのため、道内のササは属と種との中間にあたる「節」というランクで呼ばれる事が多く、これが一般に種名と混同されている。

 節レベルでは、
  ミヤコザサ節(ミヤコザサ、センダイザサなど)
  チマキザサ節(チマキザサ、クマイザサなど)
  チシマザサ節(チシマザサ、ナガバネマガリなど)
  スズタケ節(もともとスズタケ属だったがササ属に統合された。節の位置づけはまだ検討中らしい)  
 が分布するとされている。
 
 センダイザサ Sasa chartacea とミヤコザサ Sasa nipponica は種レベルでは別種とされている。だが、節レベルでは同じミヤコザサ節に含まれる。ならいいじゃん、とも言えるが、報告書レベルのデータでミヤコザサと呼ぶ場合は「節」の意味で用いてい
るという注記が必要だろう。植物目録を作る場合は、分類上の種名で表記した方が良い。今後、提起していきたい。
 
 

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