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2013年8月24日 (土)

ニセコと小樽の学芸員に会いに行く

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 実習が終わり、明日に補講があるので今日は中休み。札幌に滞在しているものの、実習中は忙しくて何もできず、事実上、唯一の休日である。この日を利用して、ニセコ町の有島記念館へ打ち合わせと、小樽市総合博物館へ資料調査に行く。
 
 ちょうど函館本線の山線まわりで臨時特急が運行されている時期であり、これを利用した。札幌駅に停車中の臨時特急ワッカ。
 
 
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 長万部行という変な特急だが、山線を優等列車が走るのは良い。だが、乗ってみて思ったのだが、札幌から小樽までは超鈍足である。札幌を6時57分に出て、小樽到着が7時40分。つまり43分かかっており、途中無停車のくせに、手稲などに停車する快速エアポートの所要36分より遅い。どうやら線路容量がいっぱいで、前を走る普通列車がつかえているために、途中まったく停車しない代わりに表定速度が遅いらしい。
 
 
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 途中、余市駅で12分停車。これは上りの然別発小樽行普通列車との交換待ちの時間なのだが、これを利用してホームでは余市町の名産品販売が行われていた。余市町はワッカやヌプリの運行を大歓迎しており、いろいろと盛り上げていた。ニセコも同様だったが、対照的に全く無反応だったのが倶知安駅で、ホームに幕ひとつ下がっていなかった。
 
 まあ、これは私の考えだが、ワッカの乗車率や後で聞いた話などから考えてみて、ワッカを無理に特急として走らせる必要はあまりなく、むしろ快速列車かせめて急行列車にした方が良いのではないかと思う。少なくとも札幌〜小樽間は快速区間とすべきだ。
 
 私も今回、観光ではなく仕事で行く際に、時間帯が便利だったので利用したのだが、快速運転にすれば地元の生活利用もあるし、一日散歩きっぷなどの普通列車専用きっぷでの利用率も上がる。今の時代、なんでもかんでも「特別急行」にこだわらず、むしろ都市間バスとの料金差を重視した方が良いのではないか。利用しやすい料金設定と時間帯で地元利用と観光利用の両立をはかる事が求められていると思う。
 
 なにはともあれ、せっかく2年目の運行を実現した山線の特急。一過性のイベントに終わらせず、うまく継続的に発展していってほしいと願う。
 
 
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 さて、今回の目的はこれ。ニセコ駅の転車台。この転車台を産業遺産として活用しようというシンポジウムを11月に計画している。その打ち合わせでやってきたのである。
 
 
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 有島記念館の伊藤学芸員。伊藤君はこの町の学芸員として、日頃から地域資料の保存や活用を真剣に考え、地道な取り組みを続けている。今回、お声をかけて頂き、一緒に仕事をする事になった。
 
 
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 転車台銘板。もともとこの転車台は、かつてC62 3を使って運行されていたC62ニセコ号の方向転換用に、根室本線の新得駅から移設されたものである。つまり十勝ゆかりの鉄道遺産でもあるのだ。20m級の下路式転車台すて20タイプで、C62が乗ったらギリギリだったろう。私もC62ニセコ号は乗ったのだが、転車台は覚えていなかった。
 
 
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 簡単な打ち合わせを終え、お昼頃にニセコを出て小樽へ移動。本館では企画展「鉄道模型の世界」展を開催中で、ちょうど担当の佐藤学芸員によるギャラリートークの時間だったので見てみる。周囲のガラスケースにドイツメルクリン製の鉄道模型がズラリと並んでいて、これだけでも圧巻である。それが今日は中央のレイアウトで実際に運転される。子供が多かったが大人も真剣に眺めていた。
 
 
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 その後、お願いしてあった塚本商店資料を拝見する。帯広の個人博物館「昭和ナツカシ館」に、「十勝線開業を祝す」と書かれた木製スタンプが残っており、ここに「小樽色内塚本商店」とあった事から、小樽市総合博物館へこの商店の関連資料が無いか問い合わせたところ、石川学芸員と菅原学芸員が用意してくれたのである。菅原君は休みだったが、丁寧に資料をまとめて同僚へ預けて於いてくれた。ありがたく拝見する。
 
 また、小樽には転車台に詳しく、重要文化財機関車庫3号などの鉄道遺産の復元・保存を担当した石神学芸員が居られ、ニセコの転車台についてもいろいろと御教示をいただいた。
 
 
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 調査後、歩いて分館の運河館へ行く。小樽市総合博物館は帯広へ着任する前、わずか半年間だったがお世話になっていた元勤務館で、いろいろなつかしい。私は本館勤務だったのだが、運河館の方が自然史資料や文献もあり、よく入り浸っていた。
 
 
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 ここで展示中の生きたシラキトビナナフシを、担当の山本学芸員に見せてもらう。こんな生き物が昨年に小樽で生育が確認され、しかも結構たくさんいるそうである。調べると、胆振地方に数カ所、渡島地方に1カ所の生育地が確認されたそうだ。よくもまあ、これまで見つからなかったものだ。ミズナラ林を探したら、案外野幌とかでも見つかるのだろうか?
 
 ちなみに小樽市総合博物館にはもう一人山本さんが居り、こちらにはオタモイ竜宮閣の貴重な映像を見せて頂いた。以前に企画展で公開されていたのだが、日程的にどうしても見に行く事ができなかったのである。竜宮閣のいろいろな角度からの動画が貴重で、地方史や文化史的に貴重な資料だなあと思う。今回みていて、背景の植生なども精査すると、海岸植生の比較資料としても興味深いのではないかと思った。
 
 

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