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2013年4月 8日 (月)

私は学芸員として求められているのか?

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 今年度に入り、はやくも2件の公募に不採用。あくまでも嘱託職員である私は、正規職員をめざして公募を出しまくっているのだ。今回の1件は大学の博物館学教員、もう1件は大学博物館の職員。うーん、どちらも大学という事は、研究業績が足りない事が最大の原因だろう。それは自分でもよーくわかっている。
 
 
 私は根っから学芸員志望で大学教員は念頭に入っていなかった。今でもできればなりたくない。なので、地方博物館で役立つように、植物学を土台にできるだけ幅広く資料を扱えるようにという方向で資料調査や資料紹介などを続けてきたのだが、この方向性は実は大学教員の公募と全く正反対。
 
 以前、道北のある博物館を受験した際、面接官に「専門分野があるようですが、当館のような地方博物館では専門家よりも専門外の仕事をどれだけ出来るかが重要です」と言われ、ごもっともと思いながら(なら論文業績とか出させるなと思いつつ)不採用となった。
 
 一方、大学教員の場合は脇目を振らずに専門分野まっしぐらの原著論文業績が求められ、札幌市内の某私大の面接では「ずいぶんいろいろな分野について仕事されていますね」と言われ、これもごもっともと思いながら(博物館学の教員を採用するのにそれで良いのか?と思いつつ)不採用になった。
 
 
 にも関わらず、今こうして、無理を承知で大学教員の公募を出しまくっているのは、昨今の博物館協会の会合などを見ていて、もう道内の学芸員は無理だなと実感したからである。なにせ若い人が多い。それもそのはず、団塊世代の退職などで、ここ2年程、空前の学芸員採用ブーム?だったからである。
 
 にも関わらず、私はいずれも門前払い。理由は年齢だ。地方公務員である学芸員の採用は、実は業績でも経験でも無く、人事委員会が定める年齢制限が最も大きな壁だ、と最近は痛感している。
 
 それで非常勤講師をしている学生達にも、「学芸員になりたかったら大学院へ行け。論文を書いて業績を稼げ。非常勤や嘱託でも良いから潜り込め。だが、自治体にもよるがおおむね29歳までに学芸採用されなかったら、地方公務員の一般事務職で採用され、異動で学芸員になる方法を選択せよ」と指導するようにしている。不本意ながら、現実がそうなのだから仕方が無い。
 
 もう私には時間が無い。というかお金がない。何せ税金が払えない。奨学金も返さなくてはならない。毎年毎年、督促状の嵐である(税務担当者に植物好きと鉄道好きがいて、相談のさなか話が弾むのは楽しいが)。その他、いろいろと負債も抱えている。そう言えば弟はなんだか知らんが難病らしい。今、母親の面倒は弟が、離婚した父親はひとりで暮らしているが、彼らは今後どうなるのか?
 
 今の職場は、もちろん不満もありつつであるが、学芸員としてかなり自由に仕事をさせてもらっていてむしろ感謝一杯。地域とのつながりも深まりつつあるし、できればこのまま十勝で働き続けたい。調べたいこと、やりたい事も満載。学芸職員部会でもITのワーキンググループにも入れてもらって、これから先まだまだやりたい事いっぱい。なのだが、非正規雇用である嘱託職員としてやっていくには、もはや経済的に破綻寸前な状況にある。
 
 人生は難しい。神は意味をもって試練を与える。そこにはキリスト者の信仰上のタテマエでなく、経験上の確信がある。貧しきものは幸いだ。神の意志を確信できる機会に満ちあふれているのだから。
 
 したがって、今この試練にはきっと意味がある。最近考えているのは、実は無理をして学芸をこのまま続けていくのは、神の意志に反しているのではないか?という事だ。40歳になった今、本当に重大な決断をしなければならない時が来た。主よ、私はどうしたら良いのでしょうか?
 
 
 
 わたしたちは知っているのです。苦難は忍耐を 忍耐は練達を 練達は希望を生むということを。希望はわたしたちを欺くことがありません。(新共同訳:ローマの信徒への手紙5章)
 
 
 
 

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コメント

 ありがとうございます。いや、仕事自体は実はそんな大した事をしていないので恐縮です。
 それよりペヤングの焼きそばありがとうございます。そう言えばペヤング・ソース焼きそばの販売されている地域と、野鳥のオナガの分布域がほぼ重なるという話を聞いた事があるのですが、あれ本当なのかな?大変興味深い!

投稿: 持田 誠 | 2013年4月10日 (水) 22時51分

本当に大変な状態で、日々仕事を人の何倍もこなされている姿にはただただ頭が下がります。

今の時代、正規雇用はかなり厳しい状況ですが、ご自分が思いもしなかった形で道が開けると思います。諦めた時点で可能性が閉ざされてしまいます。絶対に希望は持ち続けて下さい。

P.S.今度、ペヤングの焼そば(Wサイズ!)差し入れしますね。

投稿: 小野ゆかり | 2013年4月10日 (水) 21時20分

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