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2012年12月24日 (月)

帯広美術館のミュージアムカレッジを受講する

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 12月22日土曜日。北海道立帯広美術館の講座へ出席する。この日は先週に続く第2講目で、今日の担当は道立近代美術館から帯広へ舞い戻ったI学芸員。この日のテーマはコレクションギャラリーで開催されているプリントアートだ。

 プリントアート。わかったようでわからないカテゴリーである。私は帯広へ来る以前、プリントアートとは写真の事だと思っていた。だがそうではなく、日本語的には「版」の事らしい。I学芸員の定義では「複数性」「複製」の意味があり、美術素材そのものが版そのものである場合の他、版を活用した作品などもプリントアートの範疇になるらしい。

 実際、今回のコレクションギャラリー展での作品は、一見すると「これがプリントアートか?」と思うような現代美術の数々である。それもそのはずで、あらかじめ講座でカテゴリー分けした「版」の分類「1.凸版 2.凹版 3.平板 4.その他」のうち、展示されているのはほぼ全て「4.その他」の作品だからだ。これに今後は映像作品(動画)も加わっていくらしい。今回の展示のテーマそのものだが、まさに「拡張する<版>」で、プリントアートの広がりは無限なのだなと感じた。

 ただ、映像作品については、現代ではフィルムではなくデジタルが主流である。写真と違い、映像作品の場合は「プリント」される事は無いのではないか?その場合でもプリントアートの範疇に入るのだとしたら、そもそもデジタルな芸術は今後すべてプリントアートに入ってくるのだろうか?そうなると「プリント」もしくは「版」とは何か?という命題が・・・。まあ、こうした分類学的な話は作品の本質に関わるものではないのだろうが。

 帯広美術館のコレクションで私が好きなのは太田三郎氏の作品。昨年は、植物の種子(実物)を切手風に仕上げた作品が展示されていて、その美しさに感銘を受けた。

 今回は同じ切手でも消印が押印された北海道地図。すなわち、膨大な数の41円切手(ヤマユリ)に平成5年12月29日の日附印が押印された北海道地図で、それらの切手が押印した各郵便局(見たところ集配局)の場所に配置され、北海道を象っている。かなり大きな作品で圧倒されるが、さらに圧倒されたのは「この作品は(この切手が貼られた)壁ごと収蔵しているんです」というI学芸員の言葉で、それは大変な収蔵作業だろうなあと思った。なお、日附印は年月日だけでなく引き受け時刻も全て「8-12」で、これも意味があるのかもしれない。切手が、消費税導入後に一時期あった「41円切手」なのも時代性があっておもしろい(一部に62円(アザラシ)60円(ニリンソウ)などがある)。蘭島・江別局だけは風景印が押されているが、こうなると頼まれた郵便局にとっては一種の「郵頼」として処理されたと推察され、我々郵便趣味者から見てもおもしろい作品だ。
 

 
seedproject(太田三郎氏作品) http://seedproject.jp
 
 

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