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2012年4月19日 (木)

幕別町の記念碑を少し巡る

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 今日は休み。自動車のオイル交換をした後、隣町でありながら、日頃なかなかきちんと訪れていない幕別町を少し回ってみることにした。史跡を巡りながら、各地の植物の開花状況もチェックしていく。まずは郷土資料館である「幕別ふるさと館」を訪れる。


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 何か鉄道関係資料があるだろうかと探してみると、まずは転轍機が目に入った。キャプションが「腕木式信号機の矢羽根」とあるが間違いで、普通転轍機標識である。と思ったら・・・


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 ちゃんと腕木式信号機の腕木もあった。ただ、なんだかゴチャゴチャとした中に放置している感じの展示の仕方だ。


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 「鉄道レール」と書かれている、かなり古いレール。しかし、いくらなんでも細く小さすぎないだろうか?これは本当に鉄道用のレールだろうか?隣には猿別川鉄橋に用いられていたレンガが展示されており、そちらは本当だと思うのだが、このレールがセットだったとはちょっと考えにくい。調べてみる価値のありそうな資料である。


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 今回、興味を持ったのがこの作業用電燈。「日東式積卸作業燈」が正式名称らしい。


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側面に日通のマークが刻印されている。
恐らく貨物ホームでの貨車からの積卸の際に用いられていた燈火と思われる。「日東式」というのがどれくらい普及していたものなのか?いつ頃のものなのか?など興味深い。これもきちんと調べてみたい資料だ。

 幕別ふるさと館は結構大きな資料館で、展示資料もそれなりに多い。にも関わらず、学芸員が配置されていない。展示の仕方も、どこかぞんざいで陳腐化も進んでいるように見える。せっかく興味深い資料が収蔵されているので、ぜひ学芸員を配置して資料台帳を整備し、調査研究に活用できるように整えてほしいものである。


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 幕別ふるさと館を出て市街地へ向かう。幕別駅裏手の新田の森記念館へ寄るとまだ冬期閉館中。次に国道38号線を南下し、豊頃町との境目附近にある幕別町新川へ向かう。旧新川小学校敷地内に立つ「軌道客土完成記念碑」を訪れた。

 軌道客土とは、土地改良事業における土砂運搬を機関車牽引による列車で行うもので、専用の工事軌道を敷設して行われたものである。道営事業として1952年から開始されたもので、「ナベトロ」などの独特の貨車が見られた事で知られる。以前からこの記念碑の存在は気になっていて、一度きちんと見ておこうと思っていたものである。


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 国土地理院の一等水準点と並んで設置されている「軌道客土完成記念碑」。軌道客土については、上川支庁のサイトに詳しいので、リンクを貼っておく。
http://www.kamikawa.pref.hokkaido.lg.jp/ss/nks/kidoukyakudo.htm


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 次は、十勝川に近い幕別墓地内にある「ヤムワッカウタリ慰霊碑」。ヤムワッカ(止若)は幕別の旧名である。解説によれば、国道242号線の改修工事の際、20体のアイヌ遺骨が発掘され、無縁仏として墓地の一角に仮埋葬した事が、慰霊碑の発端だと言う。


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 碑に並ぶ2本の墓標が独特である。これも幕別町資料の解説によれば、今ではめったに見られないアイヌ式墓標で「クワ」と言うらしい。ふたまたになっている方が男性用の墓標(オッカヨクワ)、1本になっているのが女性用墓標(メノコクワ)とのこと。どちらも初めて見るもので、興味深い。


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 最後は、幕別町相川の旧相川小学校跡地に立つ「作曲家 万城目正氏の生地」看板である。国道38号線沿いにある。万城目正(まんじょうめ ただし 1905-68)氏は、あの有名な「りんごの唄」の作曲者である。現在のNHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」でも、焼け跡の街で女学生が歌ったり街中にレコードが響いていたりと、戦後の復興を象徴する歌が「りんごの唄」だが、その作曲者が十勝の出身だとは思ってもいなかった。残念ながら碑はなく、幕別町の立てた解説看板だけだったが、「りんごの唄」は好きな歌なので、その作曲者が隣町の出身と知って、ちょっと嬉しい。


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 万城目氏生地の看板の近くには、旧相川小学校を記念する碑と、タイムカプセルが埋めてある事を示す碑が立っていた。


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 旧相川小学校校舎と体育館は、現在では「まなびや相川」の名で地区センターのような施設になっているらしい。トイレを借りに入ると、体育館からバスケットボールの練習に励む子供達の元気な声が聞こえてきた。

 幕別町は広い。歴史もあるし、旧忠類村地区まで含めると、史跡も多い。幸い、幕別町は「幕別町 歴史の散歩道」という1枚物の史跡分布図を無料配布しており、これを片手に、これからも時間を作って幕別町全域の史跡を訪ねたいと思う。

 
 

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