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2011年9月11日 (日)

余市水産博物館で臨港軌道について知る

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 9月8-9日、後志圏の余市町で北海道博物館協会の学芸職員部会が開催された。出張で参加させてもらったので、喜び勇んで余市町へ。昨年10月末まで小樽市総合博物館で働いていたので、久しぶりの後志圏であった。

 7日に札幌入りし、8日は札幌7時15分発の126Mで小樽へ。この列車、小樽勤務時代に通勤で使っていた列車で、車両は今や貴重な711系の6連。この日は後半3両が、最近復元された登場時のあずき色カラーだった。ただ、カメラの調子が悪く、撮影できなかったのが残念である。

 小樽で8時07分発、長万部行き2932Dへ乗換え。キハ150の単行で、車内はかなり混んでいる。通勤客と観光客でいつも混んでいる列車で、小樽在勤時から増結が望ましいなと思っていた。これでは観光客はバスへ離れてしまう。確実に混む列車で、沿線で高校の試合などが開催される日などはもっとひどくなる。早く対策をとって欲しいものである。


 8時32分の定刻に余市へ到着。その足でブラブラと余市町水産博物館を見学に行った。


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 ものすごい坂道を登り切ったところにある水産博物館。これは驚きの坂道で、高齢者の方などは大変だろうと思う。付いてみると、建物から船の舳先が着きだした「歴史民俗資料館」が併設されていて、びっくりした。


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 水産博物館の建つ丘は「モイレ山」と言うらしい。館の玄関を入ると、スタッフが書いた「モイレ山通信」の掲示板があり、おもしろい。こういうの良いなあと思う。


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 「モイレ山通信」の横には館のあらましが。職員の中に「製作・修理担当」という方が居られるらしく感心した。そしてそれ以上に、館の2009年度予算額が書き込まれているのを見てびっくり。年報ではなく、館内にこんな率直な「館のあらまし」が掲出されている博物館は初めてである。しかし、情報公開という面、町民に博物館事業を理解してもらう面では必要なことかもしれない。これも感心、というか感動した。


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 館内は水産関係資料や考古学系資料がたくさん。スポーツ関係の企画展が開催されていて、これも興味深かった。常設展示は率直なところ、少し古すぎるかなあと思う。キャプションやパネルに、もう少し手を入れるだけで、だいぶ印象が異なると思う。予算面で難しいのだろうけれど、「モイレ山通信」のような手作りによる手直しで、かなり変わると思うのだが。

 さて、今回の水産博物館見学での収穫は「余市臨港軌道」。上記の昔の余市の地図を見て存在を知った。そう言えば昔、鉄道ピクトリアルか何かで余市に軌道があった記事を見かけたことがあった。詳しく知りたくなり、館内の若い職員さんに資料が無いかを訪ねると、広報に掲載された記事のコピーや町史を出してきて下さり、しばし閲覧し、メモをとる。

 なお、カメラの調子が悪く、特に色がひどいので、写真はここからモノクロームで。


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 これは翌日の早朝、余市駅の構内を蘭島方の跨線橋から撮影した写真。右手奥に駅本屋があるが、旅客本線の右側に空間があり、貨物側線が存在したことを想像させる。かつては駅前十字街を挟んですぐのニッカウヰスキー余市蒸留所にも引き込み線が入っていたし、臨港軌道も延びていたはずだ。その臨港軌道だが・・・。


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 蘭島方から余市駅構内へ進入する蘭越行き上り1928D。ちょうどキハ40の前あたりに、小さな鉄橋があるのがわかるだろうか?軌道の線路はこの川で函館本線とは逆方向へカーブし、川に沿って国道方向へ。道路に出た後、大川橋で余市川を渡って、港の方角へ走っていたらしい。


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 さらに引いた写真。写真左奥の白い建物の後に川が流れているから、その辺りを目指してカーブしていたのだろうか?すると、真ん中の木あたりの廃線跡あたりが、ちょうど軌道の跡ということになるのかもしれない。まあ、かなり昔に廃止となっている路線なので、痕跡は見つからないだろう。余市町水産博物館にも余市町図書館にも、今は資料がほとんど残っていないそうだが、当時、軌道会社が発行した観光パンフレットが残されていた。

 このパンフレットなど、水産博物館の浅野学芸員がまとめた臨港軌道に関する町の広報紙に掲載された記事を、ホームページからも読むことができる。リンクを貼っておきます。

臨港軌道鉄道の巻(余市町ホームページ。執筆:余市町水産博物館学芸員 浅野敏昭氏)
  
  


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コメント

お邪魔します。
幼い頃(もう40年前のことですが)3年くらい住み、その住みやすい環境から今は両親が暮らし(こちらももう20年経ちました)ている準余市町出身者です。
10年位前に余市臨港軌道のことを知り、特に路線跡の調査をしていましたが、所詮ド素人の戯れで結局はよくわからないままでした。
まさか水産博物館に地図があるなんて想像外でした。
情報ありがとうございます。
神奈川県在住なので、里帰りした際には水産博物館に行きたいと思います。
ちなみに自分の推測も分岐点はそのあたり、写真左奥の白い建物前の道が線路跡と推測していました。
また、鉄道ピクトリアル138号は持っています。

投稿: 原チャリ | 2011年12月12日 (月) 22時27分

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