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2011年8月22日 (月)

路線バス実験路線「南北線」の廃止

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 現在、百年記念館・美術館および動物園の前を通る、通称「八千代通り」には、定期路線バスが走っていない。しかし、緑ヶ丘交差点から動物園方向へ向かっては、平成21年9月から、西帯広の国立病院前から、稲田のイトーヨーカ堂との間で、十勝バス・拓殖バス共同運行の実験線「南北線」が運行している。


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 ところがこの南北線が、来たる8月31日、つまり今月末をもって廃止されることになった。詳しくは帯広市地域公共交通活性化協議会の議事録(7月25日会議録)が公開されているので、そちらをご覧いただきたい。今、南北線の全バス停には、路線廃止を告げる張り紙が張り出されている。

http://www.city.obihiro.hokkaido.jp/mpsdata/web/2883/110727-gijiroku-k.pdf


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 ウツベツ川を渡り八千代通の野草園横に設けられた「美術館前」バス停を通過する、イトーヨカー堂初国立病院行きの十勝バス。議事録にもある通り、利用成績が悪く、一般定期路線として維持するには不可能な数値だった言う。個人的には、稲田にあるイトーヨカー堂やホーマック、ニトリなどの大型量販店へ買い物へ行くのに便利な路線で、かなり使わせて貰った。だから無くなると大変不便なのであるが、議事録によれば廃止によって一般利用者が不便になることは無いとのことだそうである。確かに、いつも乗客数は数えるほどしかなかった。

 利用低迷の原因は路線にあるのか?PR不足にあるのか?それ以外にも原因があると思うが、クルマ社会化している帯広で路線バスの維持や新規路線開拓をしていくことが如何に困難かを物語っている。ちなみに、もうひとつの実験路線であった「西地区縦循環バス」については、十勝バスが実験終了後も運行を継続すると言う。こちらは一定の成果があったのだろう。ということは、南北線の路線設定に問題があったのだろうか?

 個人的な意見だが、この路線設定に特に問題があるとは思えない。強いていてば、1日の本数が少なくて利用しづらいことである。日中にダイヤが偏っていて、早朝・夜間の設定が無い。こうしたダイヤの工夫も実験できないものかと思う。

 さらに言えるのが、帯広駅などのターミナルを通らない、中心地迂回型の路線であり、乗り継ぎ割引などの設定が無いことも、利用不振につながるのではないかと思う。しかし、いずれにしても、確立してしまっているマイカー都市では抜本的な解決にはならないだろう。

 では路線バスは不要なのか?帯広市の場合、むしろ高齢化社会の到来と反比例した郊外の膨張に対して、公共交通の確保は深刻な課題となるはずである。そもそも、稲田にあんな大きなショッピングセンターを作ったり、大空団地などを造成してしまっている以上、都心部と郊外を結ぶきめ細かな路線バス網の確立は、今後ぜったいに必要になるだろう。折しも駅前中心地の空洞化が問題となっている帯広市だが、路線バス問題も中心地空洞化も、地方都市帯広の都市計画上の問題であり、この計画の内容にそもそも無理があるのではないかと思っているのだが。

  
  


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