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2011年5月23日 (月)

博物館実習で北大植物園と札幌市博物館活動センターへ

 見学というのが実習に入るのかどうかは議論のあるところだが、毎年、酪農学園大学の博物館実習(学内実習)の植物専攻を指導していて、そのうち1日は札幌市内の2箇所の博物館へ見学に行く。その2箇所は北大植物園と札幌市博物館活動センターだ。

 いつも実習に利用させてもらっている北海道大学総合博物館は、

(1)大学の博物館(それもユニヴァーシティ・ミュージアム構想の一環で作られた、破格に規模の大きな大学博物館
(2)収蔵庫などが教室や研究室の跡地利用で、あまり理想的な環境に無い
(3)学芸員がいない(代わりに大学の先生が運営)

という特殊性がある。私としては、大学博物館、それも旧帝大系の「ユニバーシティ・ミュージアム」という所は、本来、いわゆる博物館法が想定している博物館の実態とはかけ離れている面があり、これだけを見て「これが博物館だ」と思いこんでしまうと、とんでもない誤解を与えてしまうと思っている。そこで、学生たちには異なる館種の博物館を見せるようにしている。それも、展示ではなく収蔵庫などの裏側の部分を。


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 まずは北大植物園へ。植物専攻の学生ということで、「生標本(せいひょうほん)」を収集・展示する植物園というものも知っておいて欲しいから。あいにくの雨天で園内をゆっくり見ることは出来なかったが、昨年に落成した新収蔵庫を見学させてもらった。

 また、北大植物園でも陸前高田市の罹災標本レスキューに協力しており、その作業も見学させてもらう。担当の加藤ゆき恵助教に、いわゆる「焼き肉方式」と呼ばれる、バーベキュー網を使った標本洗浄の過程を見せて貰った。これはなかなか工夫しており、効率が良さそう。


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 続いて、すぐ近くにある札幌市博物館活動センターへ。ここは地域博物館ということで、大学博物館とは異なる役割や標本収納の実態について学ぶために訪れている。と言っても、札幌市博物館活動センターもまだ独立した建物を持つに至っていない、いわば準備室状態の博物館で、状況としては少し特殊な事例なのだが。それでも地域博物館の実像に十分迫ることができる。

 山崎真実学芸員の案内で植物標本庫を見学。また、アクリル封入標本や、これを使って学校教育用に開発された「ミュージアムボックス」なども紹介してもらう。

 酪農学園大学の博物館実習生は、毎年とても真剣だ。人数が少ないせいもあると思うが、今回も熱心に話を聞いたり質問したりしていた。さあ、みんな少しは博物館の裏側を見て、実像に迫れたかな?

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