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2011年5月16日 (月)

帯広の森で植物調査

 昨日5月15日(日)は、午後から帯広の森。エゾリスの会が実施している、日本自然保護協会の「モニタリング1000」事業による、植物調査である。同時平行でチョウの調査も実施された。

 植物の調査は、いわゆるフロラ調査で、調査時点で開花している(もしくは蕾や果実がある)植物の種をリストアップしていくものである。植生学会などでも時々目にする調査だ。

 「モニタリングサイト1000」を略して「モニ1000」と言う。初めて聞いたときには鉄道車輌の形式(荷物電車の形式で「モニ」というのが実際に存在する)かと思い、なんのことだ?どこの車輌だ?と気になったが、実は生物の調査事業のことで、唖然としたことがある。

Photo

 オオバナノエンレイソウが良い時期を迎えている。札幌に居た頃、オオバナノエンレイソウが単独で群落を作っているところは少なくて、たいていはエンレイソウやミヤマエンレイソウと混生していた。そのためか、雑種と思われる個体が多く、なかなか図鑑どおりの典型的な形が群生するところは無かったと思う。

 帯広へ来て思うのは、オオバナノエンレイソウが図鑑どおりの典型的な形で群生する姿を目にすること。他のエンレイソウはどうなったんだ?という点が気になるが、開花期がずれているのか?まさに絵に描いたようなオオバナノエンレイソウが咲き誇っている場面に出会うと圧倒される。しかも花がデカイ。

Photo_3

 緑ヶ丘公園では花を見かけなくなったが、帯広の森ではアズマイチゲも未だかろうじて咲いていた。しかし、やはり季節はニリンソウへ移ってきている。ニリンソウの花には緑がかったものを度々目にするが、今回の個体群にもチラホラと見かけた。なかなか面白い。

Photo_4

 ミヤマエンレイソウの姿も。こうして見るとオオバナノエンレイソウとはずいぶんと雰囲気が異なるものである。野幌あたりでは微妙な中間個体をたくさん見たが、ここでは明らかに別種とわかる。
 小ぶりの花に先端の尖り気味な花弁や蕚片。シュッとした形の草姿は、愛嬌のあるオオバナノエンレイソウに比べ、シャープな格好良さがある。

1000

 今日の調査は、植物もチョウもいつに無く参加人数が多かったそうだ。捕虫網を振りながらグングン進んでいくチョウ班と異なり、植物班の調査はなかなか進まない。13時過ぎのスタートで、終わったのは16時少し前。距離を考えると、ずいぶんとゆっくり歩いたものである。

 リーダーの市村さんは、さすがにこの地の植物をよくわかっているし、フロラ調査の経験があるので同定にも慣れている様子。私などヤナギ類はフィールドで出会っても緊張するのだが、どこに何があるのかをわかっているようで、とても頼もしい。

 春まで畜大の院生だった宮崎さんは、はぐくーむの職員となってフィールドワークにより熱が入っているらしく、テキパキと動いては目ざとく植物を見つけ、図鑑でチェックしている。いろいろな事に興味を持っていて将来がとても楽しみだ。
 
 いろいろな人の協力で実施されるこの調査は月に1回。来月は参加できるかどうか微妙だが、補足調査や証拠標本の採集などで他の日に森へ行くこともあるから、情報交換ができるように努めたい。

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