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2011年4月18日 (月)

パソコンを打ち続けながら博物館を思う

 saveMLAKプロジェクトでは、被災地域を含め、全国の博物館・図書館・文書館・公民館のリストをwikiで公開する作業を進めている。既に情報は掲載されており、この誤りを修正したり、未入力情報を入力したり、決まったフォーマットに揃えるという作業が繰り返されている。全国で現職の学芸員、司書、アーキビスト、社会教育主事をはじめ、多くの研究者や学生、OBなどがボランティアでこうした作業を実施している。

 地道で息の長い作業の連続と、メーリングリストやツイッターでの延々と続く情報の解析や意見のやりとり。その情熱の原動力は、「資料を守ろう」「社会教育を守ろう」という専門職としての誇りと連帯感が支えている。ミュージアムなんとかといった形だけの安易な教育プログラムや、原発事故後ぱったりと姿を消してしまったサイエンスなんとか、ではこうはいかないと思う(ミュージアムなんとかやサイエンスなんとかの学生さんすみません、学生さんに責任がある訳ではありません)。

 私も微力ながらsaveMLAKの活動に加わっているが、こうして作業に加わりながら、あらためて博物館とか我々学芸員のような専門職のあり方を深く考える、良いきっかけになっているなあとつくづく思う。いまの私にはこれくらいしか協力できないし。

Savemlak

 さて、今回は東京都内の施設に関する既公開情報をフォーマットに揃える作業。前夜、明日(つまり今日)が休みだったので、少し頑張ろうという意気込みもあり、データ数の多い東京を選んだのだが、案の定、なかなか大変であった。昨晩は入力途中にいつの間にか眠ってしまった。早朝に起き出してコーヒーを呑みながら入力再開。ときどき休憩がてらネットでニュースやツイッターを見たりしつつ、「昼前には終わるな」と踏んでいた作業がなかなか終わらない。

 窓の外では24日の統一地方選挙後半戦に向けた選挙カーが行き交う。陽も高くなってきて、少し気温も上がったので、ラジオの電波が入りやすいようにベランダへ机を出して外で入力。すぐ下を2台の選挙カーが道を譲り合いながら行き違い、お互いにエールを送っている。選挙カーに手を振って様子を眺めたりしながら作業を続けていたら、15時過ぎにようやく終わった。

20110413223913_3


 雪まで降った強風で寒かった昨日と異なり、今日は良い天気。植物採集に行こうと思っていたのだが、ずっとパソコンを打ち続けていてさすがに疲れ、採集した後に新聞紙に挟んだりする作業を思うと面倒くさくなってしまった。そこで、買い物を兼ねて散歩に。

 パール温泉近くの民家の庭先で白いアブラナ科を発見。シロイヌナズナのようにも見えるが、遠くてよくわからない。入っていって採集したいが、民家の庭に勝手に立ち入りは出来ない。嘱託職員とは言え市役所の人間だから、「フロラ調査のため、十勝のため、ひいてはお国のためである」と言って強制執行で押収することも出来るかも知れないが、それでは小林多喜二を虐殺した帝国官憲と同じになってしまう。他にも無いだろうか?と歩道をかがみごしに探している脇を、「こんにちはー」と元気に挨拶をしてくれつつも不審な顔をした小学生が二人、軽やかに走り抜けていった。

saveMLAK http://savemlak.jp/wiki/SaveMLAK

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